義左衛門
「さっさと逃げ出したようにござりますな。」
彦右衛門
「なんと他愛のない奴じゃ。女や歌舞音曲にうつつを抜かしておるから、このようなことになるのじゃ!」
彦右衛門の周りの兵達
(そういうお前も唐津で羽根を伸ばしとったろがい!)
「へラヘラヘラ、いや、全くその通りにござりまする。」
彦右衛門
「む、気になる笑い方をしよる……。まあええわ。さて、一乗谷は主を失って上を下への大騒ぎになっておるようじゃ。さっさと兵を入れて攻め撮ってくれる!もう守備する兵もいないから楽なもんじゃぞ、にゃははのは!」
義左衛門
「一時は1万人以上の人々が住んでいたという町。楽しみにござりますな。」
章之進
「さっさと参りましょうぞ!」

正面の山の上が一乗谷城である。正面の山に突き当たって右に行くと一乗谷の町がある。
幸之助
「見えてきたダニ。」
俊丸
「彦右衛門様!一乗谷の図を手に入れて参りましたぞ!」

彦右衛門
「よし、まずは下城戸から町に入ることに致す!」


東西の山が迫り谷の幅が約80メートルと最も狭まった所に造られた防御施設。この先1・7キロの地点にある上城戸と併せて、城戸ノ内を区画していた。
幅10メートル、深さ3メートルの堀と、幅15メートル、高さ4・5メートルの土塁で構成されており、出入口には重さ10トンを超す巨石を用い、中には重さ40トンを超える巨石も使用されている。
入ってすぐの場所には小規模の屋敷が連続して発掘されており、商人や職人の町家があったと考えられている。
彦右衛門
「逃げ出してくれて助かったかもしれんな。相当に厳重な守りではないか。」
義左衛門
「全くにござりまする。しかし、さすが100年に渡って繁栄してきた町ですな。石組みも巨石を用いて豪壮な造りですぞ。」
章之進
「一乗谷川に沿って進み、町並みを見て廻りましょうぞ。」


戦国時代の町並が再現されている。左側は武家屋敷群となっており、身分の高い武将の居館が並んでいた。右側には、それより身分の低い武将の武家屋敷や商人、職人の家が復元されている。


彦右衛門
「うーむ、どいつもこいつも見事な居館を構えおって!」
幸之助
「あ、貧乏野武士出身のひがみ根性が出てるダニ!」
彦右衛門
「う、うるしゃい!それより、既に住民共が逃げ出しておるようじゃ。どら、1つ門を潜ってみるかのう。」
章之進
「お、丁度武家屋敷がありますぞ。」

彦右衛門
「御免!邪魔するでぇ!」
???
「邪魔するんやったら帰ってぇ!」
彦右衛門
「はぁ〜い、って、なんでやねん!」
俊丸
「引っ掛かったデブ!伊賀忍法木霊返しの術!」
章之進
「遊びなさんなって!向かいの武家屋敷よりも小さいですな。身分のあまり高くない侍の屋敷でしょう。」

彦右衛門
「うむ、おお?章之進の大好きなものがあるぞ!」

便所はなぜか門を入ってすぐ右手にドーンとある。入り口を向いて用を足すようになっており、近くに居た職員の話だと不意に襲われても対処できるようにとの配慮ではないかとのことである。
俊丸
「なにせ、ウンコ之進デブからね、くっくっく。」
章之進
「むうう、この素デブが……今に見ておれ!」
彦右衛門
「さてと、母屋の方に入ってみるかのう……うおぅ、人がおるではないか!」


俊丸
「またまた引っ掛かったデブ!伊賀忍法傀儡使いの術!」
章之進
「ぬうう、いたずら者め!懲らしめてくれるわ!」
俊丸
「お助けデブ〜!」
義左衛門
「ああ、町の反対側へ行ってしまった……。我々も町の真ん中に流れる一乗谷川を渡って東側に行ってみましょう。朝倉義景の居館や一乗谷城がありますぞ。」


町の真ん中を南から北に流れる一乗谷川。足羽川(あすわがわ)に流れ込んでいる。南の方へ行くと上城戸があり、そこを越えると佐々木小次郎が修行したという富田勢源道場跡や燕返しを編み出したという一乗滝がある。
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