日本の城  日本の城三星城 美作 十七の四
日本の城を写真にて攻め撮るのでござる。おかしな物語と共にいざゆかん戦国無双の城撮り名人の道!
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日本の城を攻め撮れ!ー城撮り物語ー

 遅れて彦右衛門本隊が湯郷に到着した。


章之進
「物の見事にやられてしまい申した。面目次第もござりませぬ。」


幸之助
「伏兵を置いて待ち構えていたダニ。背後から攻められ、危うく首を取られるところだったダニ。」


彦右衛門
「それは難儀な事であったのう。しかし、馬場がいないとはいえ、守りを固められてはかなりの損害を被るのう。」


義左衛門
「城内の様子を聞き、作戦を練らねばなりますまい。湯郷の長光寺の住職をお呼び下され。かの僧侶なら、城方の侍のことも詳しいはず。」


彦右衛門
「よし、すぐにお呼び致せ。」


章之進
「ははッ!」


 こうして、長光寺の住職が呼び出された。


彦右衛門
「今度は急な呼び出し、真に相済まぬ。」


住職
「して、ご用件は何でござりましょうや?愚僧に出来る事がござりましょうか?」


彦右衛門
「うむ、三星城の内部のことを聞きたいのじゃ。彼の城は要害堅固の山城にて、大軍で囲んでもちっとやそっとでは落城致さぬ。何かよい手だてはないかと思うてのう。」


住職
「ならばまずは乱暴狼藉を戒める制札を下さりませ。湯郷村の村人を安心させてやりとうござりまする。」


彦右衛門
「制札の件は了解した。すぐに家中の侍に持たせよう。」


住職
「では、愚僧の意見を申し上げましょう。三星城には、安藤相馬、難波利介、柳澤太郎兵衛という剛の者がおりまする。この者達を計略を持って御味方に付けることができますれば、城の攻略などたやすき事でございましょう。」


義左衛門
「剛の者がおるのは分かったが、彼らが簡単になびくかな?住職が間を取り持ってくれるのでござろうか?」


住職
「かねて懇意に致しておる者共なれば、愚僧が説得致して参りましょうぞ。」


彦右衛門
「それは話が早い。早速、使いに行って、寝返れば恩賞は望みのままに致すと申しておったと伝えて下され。」


 こうして住職は三星城へ向かった。


彦右衛門
「うまくいくであろうか?」


義左衛門
「ふふっ、うまくいかずとも良いのです。城中に疑心暗鬼の種をまければ、内部から崩壊致しましょうぞ。」


章之進
「そういうことでございましたか。相変わらずの深謀遠慮っぷりですな。」


義左衛門
「俊丸はおるか?」


 バーン!


一同
「うおぅ、畳が跳ねとんだ!」


俊丸
「呼んだデブか?先程から軒下で寝ながら聞いていたデブよ!」


義左衛門
「それは良いが、登場の仕方をもっと考えんか!これより三星城に忍び込み、住職が入城したのを見計らって、寝返りを承知した者に謀反の兆しありとの噂を流すのじゃ!」


俊丸
「了解デブ!行ってくるデブ!」


 ドッシ~ン、スタタタタタ!






 一方、三星城では長光寺の住職が3人の侍の説得にあたっていた。3人のうち安藤相馬だけが承諾したが、難波利介と柳澤太郎兵衛は頑としてこれを拒んだ。


俊丸
「さてと、それでは安藤相馬の謀反の噂をばらまくデブ。」


 4、5日が経ち、安藤が変心したとの噂が、陰で囁かれるようになった。その為、城兵は互いに疑心暗鬼となり、城内の結束は弱まっていった。


後藤勝基
「近頃、不埒な噂が流れて、城内が落ち着かぬ。これでは彦右衛門めの大軍を相手に籠城することなどはかなわぬ。儂が潔う自撮して、城内の者共の命乞いを致そうと思うのじゃが。」



「情けないお言葉にございます。今、自撮なされたとて、真に無益の極みと申すもの。敵方に寝返るような者は、訊問して確かめた後、討ち取ればよろしいのです。のう、越後。」


女中の越後
「奥方様の申される通りにございます。私共に任せて頂ければ、裏切り者を討ち取り城内の兵の心を再び1つにしてみせましょう。」


 数日後、後藤勝基の妻は城内の主だった者を呼んで料理を振る舞うと称して、例の3人も城内の広間に呼び寄せた。城内の者が集まり、囲碁や歓談に興じている中、越後がそれとなく安藤に近づいた。


越後
「これは安藤様、ようこそおいで下さりました。ささ、こちらに奥方様より下された菓子がござります。どうぞ別室にて召し上がって下さりませ。」


 そう言われて、安藤は座を立ち別室に入った。そして、菓子に手をつけようとしたその刹那、後藤勝基の妻が抜き身の刀を引っ提げて近づき、一刀の元に安藤の首を斬り落としてしまった。



「ふん、おかしな事を考えた報いじゃ!わらわは、宇喜田直家の娘。父上は彦右衛門めに辛き目にあわされたようじゃが、わらわは決して負けはせぬ!」


越後
「御見事にござりました。」



「越後、この首を今宵のうちに城の大手門の外にさらしなさい。朝になれば寝返ろうとした者達も、心を入れ替えるであろう。」


 別室での出来事を知る者はなく、翌朝になって安藤の首が大手門の外にさらされているのを見た城兵は震え上がった。


三星城内の兵
「これは安藤様じゃ!」


「おう、謀反の兆しありと言われておったぞ!」


「こりゃぁ、おかしな真似はできんぞ!彦右衛門の兵を力を合わせて退けにゃあいけんのう!」


「その通りじゃ!」


「おい、また懲りずに攻め寄せてきおったぞ!城から討って出て追い払うんじゃ!」


「うおおおおお!」


三星大手門


三星城大手門付近

 鳥居は稲荷神社のもの。戦国時代、この付近で幾多の激戦が繰り広げられた。上に登っていくと米蔵跡や、屋敷跡がある。そこを通ってさらに登ると西の丸に至り、三の丸、二の丸、本丸へと達する。


彦右衛門
「むう、そろそろ頃合いかと思うて来てみれば、士気が上がっておるぞ!」


章之進
「先手の兵が崩されておりまする!」


義左衛門
「いかん、全軍が浮き足立ちまする!ここは無理をせず、一旦引きましょう!」


 こうして、またもや彦右衛門の攻めは失敗したのであった。


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