彦右衛門
「さてさて、いかが致したものかのう。なかなかに手強き奴らじゃぞ。」
章之進
「ふっふ~ん、こうなったら拙者の出番にござるのう。」
義左衛門
「おお、何か良い策でも思いついたのか!」
章之進
「実は、美作岩屋城攻略の折に、近くで接収したカラクリ最終兵器がござってな。やっと完成して、お目見えできる次第となり申した。どうぞこちらへ来て見て下され!」
一同が陣屋から出てみると、そこには巨大な箱があった。
章之進
「ジャカジャ~ン!開けよ!」
一同
「うおおおおおおっ!何じゃこれは!!」
章之進
「むっふっふ、これぞ我が秘伝のカラクリ攻城兵器、その名もゼータガンダムにござりまする!」
彦右衛門
「ほっほう、これはこれは、いつぞやは小さなモデルを作ることしかできんと、馬鹿にしてしもうたが、かほどに大きいものを作るとは思うてもみなんだ。」
義左衛門
「しかし、でかいのう……。こんなものが攻めて来たら城方も慌てるに違いない。」
幸之助
「どら、動かしてみるんダニ!」
章之進
「へ?これは動きまへんよ。」
彦右衛門
「は?動かない?」
俊丸
「それではどうやって攻めるデブか?」
章之進
「いや、城の前まで持っていったらビビるかなと……。あ、そうそう、傷つけられるのは嫌なんで、近くには持っていかんで下さいね。」
幸之助
「ちょっと待つダニ。武器は飛び道具を持っているダニか?」
章之進
鼻くそほじほ~じ
「いや、なぁ~んにも持ってないよぅ。だから遠くからビビらせるのよ。後、こんなのが後ろにあると、味方も心強いっしょ?」
一同
「つ、使えねぇ~!」
章之進
「な、なんですとぅ!この素晴らしい逸品を使えないと!!」
一同
「当たり前じゃろが~い!」
章之進
「むむう、ゼータだけにゼータクな兵器になってしもうたかぁ!!」
一同
「ささっ、無視して攻め撮りの準備を致そうぞ!」
章之進隊の侍
「章之進様、えらい苦労して運んできたのに、全く無駄足でしたのう。」
章之進
「まあよいわ。我が隊も出陣の準備を致せ。ゼータガンダムは、これからも我が隊の守り神として戦場に持っていくぞ!」
章之進勢
「ええ~~~!?」
章之進
「うむ、皆も満足のようじゃな!」
章之進隊の侍
「明らかに不満顔なんすけど………。」
<久米の里 ゼータガンダム>
岡山県津山市の西、国道181号線沿いにある『道の駅・久米の里』にドカンと存在するこのゼータガンダムは、久米町宮部下在住の中元正一氏が、独力で7年の歳月をかけて設計・製造したものである。(章之進が作ったわけではない。あしからず。)
美作岩屋城は、この181号線を久米の里から西に進んだ所にある。
機体は鋼製の内部骨格、外装は繊維強化プラスチックを使用し、脚部には油圧シリンダーを組み込んでいる。
コクピット内には人が乗り込み操作できるように、二足歩行型有人汎用機械として作られている。
が、しかし、当然のごとく今のところは動かす事はできず、天井から吊り下げられた格好となっている。早く動き出す日が待ち遠しい。
因みに、ガンダムファンならばザクをまず思い浮かべるところであるが、ザクは丸い部分が多く、加工が難しい。その為、ガンダムの中でも最も均整の取れた美しいゼータガンダムを選択されたようである。
やはり恐るべし、ジオンのモビルスーツ製作技術!ジークジオン!!
ところで、ゼータガンダムの形式番号は、MSZー006である。RXではない。MSはジオンのモビルスーツに付けられる形式番号であり、この点でジオンに近いガンダムと言うこともできよう。
全高 7・0メートル
全幅 3・5メートル
重量 2トン
乗員 1名
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