義左衛門
「ところで、彦右衛門殿。かねて申しておった水軍のメドは立ったのですかな?」
章之進
「そうですよ、水軍の力を借りれば兵糧の移動も楽ですし、海上交通の権益は莫大なものと聞いてまっせ!」
彦右衛門
「そのことなんじゃが、唐津城に目通りを願い出た者がおるとか。もうすぐこちらに到着するはずなんじゃが……。」
章之進
「唐津の近くには、松浦水軍がおりましたのう。もしやその一党かもしれませんぞ!」
幸之助
「彦右衛門様、どうやら到着なされたようダニ。」
彦右衛門
「お通し申せ!」
しばらくして、
十枡
「お待たせなんだナ。陸路を来たので時間がかかったんだナ。初めまして、拙者は十枡と申す南蛮人なんだナ。」
章之進
「なんですの、この変な外人さんは?」
十枡
「変な外人じゃないんだナ。日本のおたく文化の好きな、至って普通の外人なんだナ。大好きな日本に来るために、大船団を組んで来たんだナ。唐津で水軍募集の話を聞きつけて、やって来たんだナ。拙者の水軍はとても強いんだナ。」
幸之助
「普通じゃないんダニ。大体、『じゅうます』って名前がもう変ダニ。しかも、おたく文化って、シレっと現代の事情を持ち込んでるダニ。」
義左衛門
「幸之助は一緒にしゃべるんじゃない!もう何をしゃべってんだか、分からなくなるではないか!」
十枡
「あの、『じゅうます』でなくて、『とおます』と読んで欲しいんだナ。」
彦右衛門
「うむ分かった。それで『とおます』殿は、どれ程の水軍力を持っておられるのかな?」
十枡
「それがこっちに来るまでに、大船団が嵐や故障で脱落していって、最後は漂流して日本にたどり着いたから、今は一隻の船もないんだナ。だけど、資金さえ出してくれたら、すぐに強力な水軍を組む事ができるんだナ。」
章之進
「かなりダメ外人そうですよ。どうするんですか?」
十枡
「聞こえてるんだナ。君よりはマシだと思うんだナ。」
章之進
「む、言うじゃないか!」
彦右衛門
「まあまあ、南蛮の技術はとても進んでいると聞く。ここは十枡に任せてみようではないか。」
十枡
「有り難き幸せなんだナ!では、すぐに港と水軍の建設にとりかかるんだナ。一緒に漂流してきた仲間にも連絡をとるんだナ。やるヨ!」
彦右衛門
「ところで南蛮と一口に申しても、色々な国があるであろう?お主はどこの国なのじゃ?」
十枡
「よく聞いてくれたんだナ。拙者の出身は七つの海を支配することになる大英帝国なんだナ。世界最強の海軍力だから、彦右衛門様の水軍も強くしてみせるんだナ!見ててヨ!」
章之進
「う〜ん、頼もしいんだか頼りないんだか、訳の分からん外人なんだナ!」
十枡
「真似しちゃヤダヨ!亜希子は矢田ヨ!」
一同
「うおおぅ!章之進と同じレベルだ!」
こうして新たな仲間、十枡が加わった。彼の作る水軍は一体どのようなものになるのか。その水軍の力でどのような城を攻め撮るのか。先行き不安なまま物語は続いていくのであった……。
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